鶴田進

機械的に覚えたものを記憶と呼びます。この記憶がいくら増えても実は知識にはなっていきません。ここが最大の問題点なのです。 知識とは、意味理解の伴った記憶のことであり、記憶そのものとは区別しなければなりません。「牴牾…辻褄が合わないこと」を幼児が覚えたとして、例えば、牴牾って何と聞いたとします。すると間髪入れずに辻褄が合わないことと答えます。親御さんは小躍りして喜ぶでしょう。次に辻褄って何と聞きます。?わかんなーい。となります。これが単なる記憶であり、知識では無いのです。 こういう勉強ばかりをしていると、算数も低学年まではいいのですが、高学年になって、苦労をし始めます。